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2022.04.06

SE構法施工物件紹介[住宅 3]

NOZOMIHOME 三福寺モデルハウス

リビング、ダイニング、和室と中2階の空間的連動、南庭に面する大開口と吹抜け、
NOZOMIHOMEの提案する住宅の中心に屹立するSE構法の平角柱には4方から太い梁が架かる。
現代の大黒柱とも言える野太い架構が生まれた。

「NOZOMIHOME 三福寺モデルハウス」は、古川製材株式会社の住宅ブランドNOZOMIHOMEのモデルハウスで、岐阜県高山市に建つ。同社代表取締役の倉坪茂親さんにお話をうかがった。

 

南西側から見た架構図。手前がホビースペースとリビング。

北側全景。中央部が玄関。右手がインナーガレージ。左手の縦繁格子の奥は左手の駐車場から玄関へのアプローチになっている。

 

最上級のモデルハウスをつくる

高山市の旧市街は、歴史的建造物が街並みを形成する景勝地として広く知られている。「吉島家住宅」など名建築も多い。このモデルハウスの敷地は、その旧市街から東に1kmほどのところに位置し、交通量の多い県道に面する。
北側接道で建物の間口は18,200mm。西側に車2台分のインナーガレージ、東側は縦繁格子を用いたファサードが11,830mmの長さで続く。
屋根は切妻の平入りである。玄関は式台の先に畳廊下を設け、その奥にダイニングキッチンが位置する。ダイニングの西側には200mm上がって和室、その南側にリビングを配している。
リビングとダイニングはともに吹抜けでウォーターガーデンをL形に囲む。リビングの西側には中2階のホビースペースを設け、そこを経由して2階へ上がる。
2階はホールの北側に子ども室、東側に主寝室と書斎を置き、その南側に屋上庭園を配している。延床面積約300㎡とモデルハウスにしてはかなり大きくかつ凝ったつくりになっている。倉坪さんは、同社のフラッグシップとしてどうしてもこのモデルハウスが必要だったと語る。
NOZOMIHOMEは、現在、飛騨地方ではもっとも着工棟数の多いビルダーに成長した。しかし、ナンバーワンビルダーであることを理由に同社を選んで家を建てたいという人の中には、ブランドの安心感だけを求め倉坪さんたちのデザイン意図を受け止めてくれない層も現れたという。そこで、顧客をセグメント化し自社商品をブランド分けして、NOZOMIHOMEをその最上級に位置づけることにしたのである。
そこでは、プランニング上、4つの点が重視される。ひとつ目は吹抜けである。住宅で南側に大きな開口をとっても、実際には外部からの視線を気にして閉ざしてしまっていることが多い。それならば1階は壁で閉じ、LDに吹抜けを設けて2階から陽光や眺望を得たほうがよいという考えである。ふたつ目は和室である。LDに接続し普段は建具を開放して3室を一体で使うが、来客時には建具を閉めて客間とする。祖父母の来訪時は泊まってもらえる部屋にもなる。3つ目はその和室へ玄関から直接アプローチする動線である。玄関右手の引き違いの格子がその入口で、日常生活の場であるLDを通さずに客を招き入れるプライバシーを重視した近代住宅のプランニングの基本としての廊下の考え方に則っており、普段は玄関脇の飾り床として設え可能だ。4つ目はスキップフロアのホビースペースで、ここを子どもの勉強スペースとして考えている。かつて子どもの学習環境としてリビング学習が注目されたが、 NOZOMIHOMEではそれを、親が子どもを監視するようにつくるのではなく子どもが親の存在を感じながら過ごす場所であることが大事だと考えて、床レベルを1,020mm上げた空間とした。
これらを「NOZOMIHOMEの4原則」に据え、共感してもらえる人たちを彼らは顧客としたいと考えた。このモデルハウスは、NOZOMIHOMEの家づくりの姿勢を具体的に表現し、広く知ってもらうための空間として誕生させたものなのである。

 

ダイニングを見る。天井高はFL+5,459mm。左奥はキッチン。右奥はウォーターガーデンで、石張りの壁面に水が流れる。1階は壁で閉ざしてプライバシーを確保し、2階から吹抜けを介して採光や眺望を得る。

玄関からダイニング方向を見通す。式台の先に畳廊下。右手の格子の奥は和室へ直接アクセスする通路となっている。

 

階段踊り場からホビースペースとリビングを見下ろす。

2階ホールを見る。左手前に子ども室、石張りの壁の中が主寝室。奥はダイニングの吹抜け越しに屋上庭園を望む。

 

 


NOZOMIHOME 三福寺モデルハウス
設計・施工:古川製材株式会社


写真:新澤一平 文:橋本 純