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解説
2023.03.28

SE金物

柱と梁をつなぐ。集成材、耐力壁、床合板それぞれの強さを活かす。その役割を担うのが、独自開発のSE金物です。
一般的な木造住宅は、接合部に柱や梁をホゾ継ぎするため、断面欠損をまねき構造材本来の強度を低下させてしまいます。それに対して耐震構法SE構法は、大きな揺れに対して接合部が破損されない技術を追求。SE金物を使用した断面欠損の少ない構造によって柱と梁とを接合し、優れた耐震性能を実現しています。
SE金物はカチオン電着塗装されており、約600時間かけた塩水噴霧試験においても、ほとんど試験前の状態と同じ品質レベルを保つことが証明されています。この試験時間は、標準地域で168年、塩害地域なら100.8年分の負荷をかけた状態に相当し、強度が永続的に保つことを示しています。

 

‖耐震構法SE構法の柱脚金物


耐震構法SE 構法では、主要な柱の直下に柱脚金物を配し、柱と基礎とを堅牢に固定しています。柱脚金物は高強度なアンカーボルトによって基礎に直接取り付けられるため、柱が土台へめりこむことなく、荷重を直接基礎へ伝達することができます。また、地震などによる横からの力や柱の引き抜き現象に対しても、圧倒的な強度で建物を支えます。例えば柱脚金物「PB36」を使用した場合、引き抜き耐力は在来工法の約9.5 倍となります。
*NCN実験値による

 

‖耐震の要となる、柱と基礎の連結部分


先の「熊本地震」でも大きな話題になりましたが、大地震による揺れが発生した時に、最も壊れやすい部分が柱と基礎の連結部分です。建物が大きく揺れるとその主要な柱に大きな引き抜きの力がかかってしまうのです。この部分が弱いと、大地震時に柱ごと引き抜かれて建物が大きく損傷します。この柱の引き抜き強度というものは「阪神淡路大震災」以来、大地震の際には大きく注目される要素です。在来木造では、基礎と連結した土台を介して柱が取り付いているので、いくら金物で補強しても強度に限界があります。
その点、耐震構法SE構法では、柱脚金物によって基礎と柱が直接連結しており、その引き抜き耐力を大きく向上させています。