• HOME
  • 解説
  • 建物に加えて基礎も構造計算
耐震構法SE構法について
登録施工店の皆様
解説
2023.03.28

建物に加えて基礎も構造計算

耐震構法SE構法では、建物のみならず基礎までを構造計算します(FEM解析)。上部構造から基礎構造へ作用する力の分布を明確に算出できるため、これに対する基礎も、上部構造に適した計画にすることができるのです。建物の接地圧(上部構造の重量+基礎の重量)と、地盤の強さを表す地耐力とを比べた場合、地耐力が上回る必要があります。耐震構法SE構法では、この地耐力の基準を満たすよう、基礎を含めた建物全体の「安全性」を計算します。

 

‖基礎の構造計算を全棟で実施



FEM解析で、適切な基礎を設計
ほとんどの木造住宅では実施されない、基礎の構造計算。しかし住宅を支える基礎構造は、地耐力や地域特性などを総合的に判断して設計すべきものです。耐震構法SE構法では、地盤調査に基づき、基礎の構造計算を全棟で実施しています。FEM(Finite Element Method)解析により、建物に伝わる力を解析することで、地盤に応じた強固な基礎設計を可能にしています。

水平、鉛直方向の力を受け止める基礎梁
強い基礎を設計するためには、上部建物によって生じる力の分布に応じて適切に基礎梁を配置する必要があります。特に、ビルトインガレージなど、スパン(支持点間距離)が大きい部分には、地面下からの圧力により反りが生じやすいため、梁の断面や主筋の本数を決定しながら慎重に設計することが求められます。

地面からの反力を受け止める耐圧版
耐圧版は、建物の荷重と同じ圧力を地面から受けます。この際、地盤から均等に力が押されるのではなく、あたかも小さなバネが複数あるかのような力を受けることになります。この力のかかり具合によっては、耐圧版にゆがみが生じます。耐圧版が弱ければひび割れが生じることもあるため、その厚さや鉄筋の太さを適切に設計することが求められます。

地盤と建物をつなぐ基礎も、構造計算で強度を証明
これまでの木造住宅における基礎の構造計算では、基礎梁と耐圧版それぞれにかかる建物の負荷を別々に計算していました。しかし、耐震構法SE構法では、大規模物件同様の計算手法を取り入れ、基礎梁と耐圧版とを合わせて立体的に計算しています。